2013年 09月 05日
RUMI 125
もうすぐ週明け火曜からイタリア出張ですが、この時期は毎年恒例のツーリングイベント”モトイタリアーノ”に
参加する車両の整備の仕事が数台ありますので準備もしながら作業を進めています。
今回はその中の一台、RUMI 125 Turismo をご紹介。
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この車両は数年前にイタリアから来た1951年式だと思われる最初期型になります。
イタリアで見つけて即お客様に連絡、購入という事で日本に連れてきて保管していましたが、
最近やっと手をつける事ができて今回のモトイタリアーノツーリングに走らせるため作業しておりました。
状態は一見悪く思われますが、ほぼ完ぺきにネジ一本までオリジナル、分解した形跡もない
大変いい状態の個体でありました。これを各部分解して丁寧に掃除して再組立て、エンジンも分解洗浄して
ベアリングや消耗品のみ交換して外観はそのまま再組立てという仕事です。
RUMIはもう何台も仕事をしているので大体解っていましたが今回の車両は後のモデルと色々なところが違いがあったり、
オリジナルであることから確認出来ることも多数あり整備しながら大変勉強になった個体でした。
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各部を見ますと、まず特徴的なスロットル巻き上げ内蔵のハンドル。
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ニ気筒分一体型でターミナル付のイグニッションコイル。配線もオリジナルのままです。
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幅の広いタイプのシートはこれとその前のモデルにしか使っていない貴重品。勿論オリジナルのまま。
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シートの裏側は工具など入れられるようになっています。ちなみにこのシートのベースはアルミ鋳造製。
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リアショックもこのジャバラゴムが生きていたのは全く幸運、バンドもそのままです。
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テールランプはひしゃげてレンズが割れていましたが、何とか修復できました。
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エンジン、3速モデルはギアボックスはシンプルです。
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ギアやアーム、セレクターなど1940年代の残った造りで鉄、真鍮、アルミの組合わさった
材料の感じと削りだしがなんともいえないいい雰囲気です。
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外観やエンジン、電装のチェックもほぼ終わり、あとは現在ピストンリングを製作中で、
それが出来上がり次第シリンダーから上を組立完成、何とかツーリングには間に合いそうです。
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前回、今回と作業風景をアップさせていただきましたが、この車両に集中!しているわけでなく
他のお預かりの車両や納車整備も並行して作業していますので、お待ちのお客様には暖かく見守っていただけますと幸いです。

by batmci | 2013-09-05 12:19 | お仕事 | Comments(0)


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