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2016年 10月 06日
今日の作業台。
今月の15、16日に開催されるイタリアンビンテージバイクのツーリングイベント”モトイタリア―ノ”に向けて店主のMotobi125Specialを整備しました。
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奥に写っているのが店主の公道用愛車Motobi125Specialです。もう10年近く前にイタリアで行われているジロ・デ・イタリアに参加するために作った車両です。
今回の作業はキャブレター周りの清掃と点火時期チェック、そしてカムシャフトの交換です。まずはヘッドカバーを空けます。
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ポリッシュされたロッカーアームは中にニードルローラーベアリングが仕込まれたコルサの物。ロッカーブロックもノーマルの鋳物と違って削り出しです。画像では判りませんがプッシュロッドは7075にて製作、スタッドボルトもクロモリの強化タイプです。
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サクサクっとシリンダーまで分解しカムシャフト交換の為ケースカバーを外して一次減速廻りを点検。ギア類はこれもコルサの部品でストレートカットギアになっています。右側がカムシャフト駆動用のギアでバーニアでの調整で細かくバルブタイミングが変えられるようになっています。
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カムシャフトを抜き出して分解は終了。モトビはとても整備性が良いので楽に作業が進みます。
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こちらが今回交換するカムシャフト。上がC3,下がC2で少しリフト量が違います。今回はC3からC2にして低速トルクを上げて乗りやすくします。
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C3だとバルブタイミングがシビアなのでバーニアを使いますがC2ですと基本ノーマルと同じなので調整なしのギアを使って組みました。
故障しているわけではないので、各部軽く点検清掃してシリンダーやヘッドも組んで、マフラー付けてリモートフロートやキャブレター清掃して油面を合わせて、点火時期チェックして組み立て完了。
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忙しさにかまけて2年ほど置いてありましたが組みあがれば一発始動、アイドリングもしっかり安定して吹け上りも問題無し。
ちなみにこんな感じの仕様になっています。
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車体に不釣り合いなほど大きなタンクは実はモトビ用ではなくRUMIのレース用20Lタンク。それを更にフィラーキャップ埋め込み加工やタンクパッド取り付けフックを取り付けてステーも改造して取り付けています。車重が100Kg以下なので満タンにガソリン入れるとさすがにバランスが崩れる感じがします(笑)
ただ、モトジロの際には一日で300Km以上走る時もあったので大変重宝しました。
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メーター周りは定番のヴェリアの機械式タコメーターと小さな自転車用のマルチメーターを取り付けています。このマルチメーターもスピード、距離、平均速度など正確に測れるので大変重宝します。ツーリングなど距離を乗られる方には不正確なオリジナルメーターより正確なこちらがお勧めです。
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キャブレターはイタリアンレーサー定番のSSI、こちらはノーマルと同じ22mmを使っています。ダウンドラフトでリモートフロートでもしっかりアイドリングします。ホーンはベスパの150GSなどに使われる通称”シェルホーン”軽量化の為に当時も使われていました。
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リアショックはSTURCHIERを使用。このショック、50年代に伸び縮み両方の減衰圧調整やガス加圧を装備していた高級品です。
沢山の軽め穴が開けられたマフラーステーも当時のモトビコルサに用いられたデザインです。
とりあえず試乗したところ問題無く、久々に乗る125は軽快で以前より低速トルクがあってとても乗りやすくなりました。
今からツーリングが楽しみです。






by batmci | 2016-10-06 18:09 | 仕事 | Comments(0)


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