2019年 07月 12日
Moto Morini 125 2t入荷。
モトモリーニ初期の2ストロークモデル125 2t Turismoが入荷。
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第二次世界大戦で被害を受けた工場を戦後に再建して1946年に造られたのがこのT125、2ストローク125ccのエンジンにそのクラスとしては贅沢なダイナモを発電系に使い前後に長いクランクケースが特徴です。47年にはスポーツモデルのSport、48年にはダイナモのスペースにマグネ―ト点火を仕込んだCorsaも作られました。初期のブレードフォーク/プランジャーサスペンションからテレスコピック/スイングアームに車体周りを変更されつつ53年頃まで作られたようです。こちらの車両はタンクの形状等から1947~48年頃の物と思われます。
現車は当時のままの塗装を含めてかなりいいオリジナルコンディションを保っており、機関も好調ですぐにでも乗り出し出来る状態です。
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この時代沢山の2ストローク125ccのオートバイが色々な国で作られましたが、その多くはドイツのDKWのエンジンを模して作られました。この125Tもシリンダーやヘッドの形状などその影響を見受けられますが、このエンジンの独自なところはシリンダー前側に延ばされたエンジンのデザインにあります。当時、安価な2ストローク125ccのエンジンの点火/発電系はフライホイールマグネットがほとんどのところこの125Tは贅沢にもダイナモを発電系に使ったバッテリー点火を採用、そのダイナモを収納するためにこのような独特のデザインとなりました。

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キャブレターはフロート一体型のDellorto MA16、2stモデルには付くエアフィルターはこの頃はダイキャスト製でなくプレス加工のアルミ製。

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変速は1ダウン2アップの3速。ワイドレンジなギアはゆったりとした乗り味になります。

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クラッシックな雰囲気のプレスガーターフォークはイタリア語ではフォルチェラスタンパートと言われます。

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小径のコニカルハブのフロントブレーキも雰囲気が有ります。

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リアショックはプランジャーでこのゴムで覆った状態がオリジナル。このゴムは当店で以前仕入れていた物を使用して取り付けました。


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タンクキャップとステアリングダンパーノブはこのモデル用の物で当然オリジナル。ハンドルも汎用品では無く専用品と思われます。
フォーク右側のスピードメーターは当時のオプション仕様でメーター本体も当時の物です。

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シート表皮は後に作られた物に交換されています。メーカー製でなく本革を使用したハンドメイドのようです。

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戦後間もない頃の製品としては思えないほどしっかりした作りで、70年も前の製品が現在も調子良く走るというのは本当に素晴らしいと思います。作られた当時からほぼそのまま残った貴重な車両です、是非一度ご覧ください。



by batmci | 2019-07-12 12:59 | バイク | Comments(0)


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